工事現場における苦情には、主に3パターンがある。
①ガードマンに言ってくる苦情。
②現場事務所に言ってくる苦情。
③施主に言ってくる苦情。
①のガードマンに言ってくる苦情は、一番いい苦情だ。
常にゲート付近にいるガードマンは、近隣にとって気軽に苦情や要望を伝えられる相手だ。
ガードマンは、ただそれを速やかに正確に職員に伝えればいいだけ。
ガードマンにとっては面倒かも知れないが、現場にとっては一番害のない苦情と言っていい。
すぐに対応できるし、問題も大きくならない。
施主には報告するが、現場サイドからならどうとでも言える。
そういう点では②の現場事務所に言う苦情も同じだ。
一番やっかいなのは、③の施主に直接言ってくる苦情だ。
施主は現場を見ていないので、自分たちの勝手な考えを押し付けて来る。
突拍子もない指示でも、施主が言うのなら無視するわけにもいかない。
その上、どういう対策を施して、どう対応したのかを事細かく報告させる。
下手したら紙面で提出させたりする。
場合によっては現場を見に来たりして、その時に目についたくだらないことを言い、余計なルールを作って言いつけたりする。
現場がどんどんやりづらくなる。
例えば、敷地内であっても、外から見える場所で職人がタバコを吸っていたら、「小学生が前を通るのにタバコを吸っている。やめてくれ」という苦情が施主に直接入り、施主からの指示で現場内は一切禁煙になったこともあった。
これが現場事務所に入った苦情なら、見えない場所で喫煙するようにと言うだけで済んだはずだ。
だから、できればガードマンに苦情を言ってくるように仕向ける方がいい。
面倒かも知れないが、すぐに職員に知らせるだけだし、この方が後々楽になる。
仕向けると言ってもどうやって?と思うだろうが、日頃から近隣とは言葉を交わすようにして、「何かあったら言ってくださいね」と一言添えておくだけだ。
ただ気を付けないといけないのは、あんまり近隣と親しくなりすぎると、どうでもいいことを言って来るようになる。
「あそこの街灯暗いから明るくできない?」
「区の方に言ってみてください」
「夜、室外機の音がうるさくて眠れない」
「窓を閉めてエアコンを入れたらどうです?」
「このくらいの板切れ余ってない? 余ってたらちょうだい」
「大工さんに聞いてみます」
近隣対応もガードマンの立派な仕事なのだ。。。(-“-)
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