またまた応援のＨさんがやって来た。
朝礼後、監督が私に「8時半に鉄板の引き取りの車が来るから」と言った。
不要になった敷鉄板を搬出するのだ。
私が「はい、わかりました」と言うと、監督は事務所へ戻って行った。
すると監督との会話を聞いていたＨさんが「鉄板の引き取りって、8t車ですかね？」と聞いて来た。「前の現場で鉄板の引き取りは全部8t車でしたから」
「10tのユニック車じゃないの？」と私が言った。
「どうしてですか？」とHさん。
「だってあそこに鉄板が6枚積んであるから。ラフターがいないんだから、自分で積むしかない。だからユニック車」と私が言った。
見ると搬出するために鉄板が山積みにされている。
「あれは5×20（ごにじゅう）の鉄板で1枚が1.6t。6枚で9.6t。だから10t車以上ってこと。8t車じゃ過積載になる」
「なるほど」とHさん。
さらに私の講義が続く。
「ちなみに15t車なら9枚。30tトレーラーなら18枚まで積める。ちなみにちなみに、あれの半分の大きさの鉄板は5×10（ごっとう）と言って、重さは0.8ｔね。」
鉄板を運ぶ場合は過積載は絶対にしない。
何故なら警察も重量は当然把握していて、枚数を数えればすぐに重量オーバーかどうかわかってしまう。
敷鉄板の搬出の車は、私が言った通り10tのユニック車だった。
「じゃこうさんの言った通りです。ホントにすごいですねぇ」とHさんが感心していたので、何食わぬ顔で「それより仕事仕事」と内心ニヤつきながら持ち場に戻った。
搬出入の予定表に「鉄板搬出 10tユニック車1台」と書いてあったことは、彼には黙っておこう。。。(-“-)
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